仮想通貨を資産として考えることについては賛否両論がありますが、コロナ禍では再びビットコインの取引相場が上昇してますね。
ビットコインといえば、2010年に世界で初めて開発された仮想通貨ですが、2016年~2017年にかけては個人投資家からも注目されはじめまして、1BTCあたり10万円が、わずか1年で220万円にまで高騰したことでも注目を集めましたね。
しかしその後は、大口投資家が利益確定に走ったことなどから30万円台にまで暴落して、2021年2月現在では480万円超の高値で取引されているバブル状態で一時5万ドルを超えていましたね!
ビットコインの取引価格推移
- 2015年12月…… 5.0万円/1BTC
- 2016年12月…… 10.4万円/1BTC
- 2017年12月……221.2万円/1BTC
- 2018年12月…… 36.1万円/1BTC
- 2019年12月…… 79.9万円/1BTC
- 2020年12月……289.1万円/1BTC
- 2021年1月……424.8万円/1BTC
- 2021年2月……485.5万円/1BTC
2020年以降のビットコイン相場が上昇している理由の1つは、株式市場が全面高の資産デフレが起きている中で、各国の金融規制から逃れた資産環流が起きていること。
2つ目は、数年前よりも仮想通貨(暗号通貨)としての役割や利便性が高まり、実需が増えてきたことが言われています。
じつは、2020年11月頃から2021年にかけて、ビットコインが高騰する起爆剤となったのは、電子決済サービスの「PayPal(ペイパル)」が、ビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュ、ライトコインなどの暗号通貨を、PayPalデジタルウォレットの中で購入、保持、決済手段として使えるようにすると、2020年10月末に発表したこととみられています。
PayPalは、個人ユーザーと小規模事業者を合わせて世界で3億4000万件のアカウントを獲得していて、その中でビットコインなどの暗号通貨を商取引の決済に使えることのメリットは大きいと考えられます。
同社のプリスリリースによると、PayPalアカウントの保有者は、法定通貨と暗号通貨の口座を別々に持つことができ、取引先に送金する際には、暗号通貨からの法定通貨への両替が即座に行われるとのこと。
取引先とは法定通貨の単位で取引ができるため、国際送金をする時にも利便性は損なわずに、為替手数料を軽減することができるメリットがクローズアップされています。
ペイパルによるビットコイン決済
世界の仮想通貨マーケット
↑ビットコインの調達
ペイパル
↓ビットコインの販売
ユーザーアカウント(3億4000万件)
↓送金時は法定通貨へ即時両替(無料)
法定通貨→国際送金 取引相手のアカウント
暗号通貨への投資を専門とする「Pantera Capital(パンテラキャピタル)」の投資家向けレポートによると、2020年11月以降は、新たに供給されるビットコインの7割をペイパルが購入していて、さらにライバルの電子決済業者「Square」でも、自社アプリ「Cash App」の中でビットコイン売買をする目的で、ビットコインの調達に力を入れていて、暗号通貨の売買マーケットでは「ビットコイン不足」の状態が起きているそうです。
Bitcoin Shortage(Pantera Capital)
世界各国の、コロナの影響による未曽有の金融緩和政策によって、行先を探す資金が株のバブルを引き起こしたり、ビットコインの相場にまで影響を与えていますね。
コロナバブルの狂乱の原因
コロナ感染拡大→政府の感染防止策(ロックダウンなど)
↓
景気刺激、休業補償、一時金
↓
中央銀行の量的緩和→マネーの量的拡大→株価上昇
この狂乱は、しばらく世界を覆いつくすでしょうね。
大切なことは「必ず最後にババを引くヤツ」が出現するということ。