いよいよ、日本の未来への方向性が決まる衆議院選挙がはじまり、19日から31日までの戦いが繰り広げられますね。
これを読んで頂いている方も、”応援する政党“というものが、きっとあると思います。
衆院選は、全国の小選挙区289議席、比例代表176議席の計465議席を争うことになるわけですが、岸田首相は総裁選直後の記者会見(9月29日)で、勝敗ラインを、
「与党で過半数(233議席)」
と答えていましたが、現在の予測では、
自民党で「244議席」になったようです。
選挙分析に定評のある選挙プランナーの松田馨氏によりますと、
「ワクチン接種が進み、新型コロナウイルスの感染者数が激減したことで、政府のコロナ対策への評価が上昇した。岸田政権に代わったことで、内閣への不支持率も減少した。
最近の世論は、経済対策への関心が高まっている。
岸田政権の『分厚い中間層』向けの経済対策は野党と差がなく、『それならば比例投票先は自民党を選ぼう』という傾向が強まりそうだ。
北海道や愛知など旧民主党が強いエリアでは苦戦するが、単独過半数はクリアする。」
と分析されていらっしゃいます。
公明党は、マニフェスト「日本再生へ新たな挑戦」を掲げ、「9つの小選挙区での全勝と、比例代表での800万票獲得」を目指し予測は「29議席」。
これが実現すれば自公与党は273議席となり、衆院の全常任委員会で委員長ポストを独占し、全委員会で過半数の委員を確保し、安定した国会運営が可能となる「絶対安定多数(261議席)」を上回ることになりますが、そこに野党はどう戦っていくのでしょうか?
もともと自衛隊、外国人参政権賛成といった国家安全保障の問題から天皇家についての不要論など、その基本的な考え方に親和性が高い立憲民主党と共産党、社民党、れいわ新選組の左派野党は候補者の一本化を進めて与党と「1対1の構図」に持ち込む作戦のようですが、素人ながら野党共闘を選挙の時だけするくらいなら最初から共産党という看板のもとに立憲民主、れいわ新撰組は政党として結集して同一政党になってくれた方が選挙民としては分かりやすい構図になるのですが。
立憲民主党は政権を獲得した場合、共産党から「限定的な閣外からの協力」を得ることで合意していて、共産党は競合する約70選挙区のうち22選挙区で候補者を取り下げる方針を発表しました。
そんな中、立憲民主党公認で衆院選香川1区から出馬する予定の小川淳也衆院議員が、小川氏は国会内の維新の控室を訪ね、馬場伸幸幹事長に対し「自分が野党統一候補者だ」として、候補者の擁立を撤回するよう求めたが、馬場氏は拒否し維新は香川1区で新人の町川順子氏を擁立すると発表という珍事件まで発生する始末。
前述の松田氏は、
「こうした共闘路線に、支持団体である連合の足が止まるとの見方もあるが、小選挙区では効果が大きい」
として、立憲民主党は「128議席」、共産党は「17議席」と予測していらっしゃいます。
国民民主党は「積極財政への転換」などを柱に25人程度を擁立する予定です。
現実的な保守中道路線で、共産党とは距離を置きながら、立憲民主党とのすみ分けを図るが、「10議席」と分析されています。
この候補者の中に、私の親友の元吉本興業の伝説の女マネージャー大谷由里子さんが含まれています。
大谷由里子さんは岐阜2区というところで、国民民主党からの立候補予定者になっています。
その大谷由里子さんと一緒に、各政党の今回の衆議院選挙における政策を見比べてみたのですが、これが各政党の背景がよく分かるとても面白い結果になりました(笑)
自由民主党の選挙公約(カラーバージョン、全22ページ)
- 感染症から命と暮らしを守る
- 「新しい資本主義」で分厚い中間層を構築する。「全世代の安心感」が活力に。
- 国の基「農林水産業」を守り、成長産業に。
- 日本列島の隅々まで、活発な経済活動が行き渡る国へ。
- 経済安全保障を強化する。
- 「毅然とした日本外交の展開」と「国防力」の強化で、日本を守る。
- 「教育」は国家の基本。人材力の強化、安全で安心な国、健康で豊かな地域社会を目指す。
- 日本国憲法の改正を目指す。
印象
具体的な予算が一番多く記載されているが財源についてはあまりはっきりしない。
「毅然とした日本外交」という割にはシェイシェイ茂木氏が外務大臣とか今回の組閣でも???がいっぱいな感じ。
どこまで真剣にこの政策を岸田内閣は実現するつもりなのか、計り知れないところがある。
立憲民主党 (白黒バージョン、全84ページ)
- 内閣
- NPO・市民社会
- デジタル・IT
- 拉致問題
- 孤独・孤立
- 経済政策
- ジェンダー平等
- SOGI
- 多文化共生社会(外国人)
- 選挙・政治改革
- 行政改革・行政刷新
- 消費者
- 災害対策
- 東日本大震災からの復興
- 財務金融・税制
- 総務・地方分権
- 法務
- 外交・安全保障
- 文部科学
- 厚生労働
- 子ども・子育て
- 経済産業
- エネルギー
- 環境
- 国土交通・沖縄北方
- 農林水産
- 憲法(立憲民主党「憲法論議の指針」より)
- 新型コロナウイルス感染症対策
印象
できない新入社員や公務員の「中身のない無駄にページ数の多い読みたくない資料」。
「基本法制定と多文化共生庁創設」など「人権と多文化共生ついて」は10ページほどを割いているにもかかわらず、拉致問題についてはたったの10行ほど触れただけ(以下参照)で、外国人参政権にはとても熱心だが、日本人の人権にはあまり関心がないことがよく分かる。
拉致問題
- 拉致被害者との再会を果たせずにご家族が亡くなるなど、北朝鮮に拉致された被害者と被害者家族の高齢化が進んでいます。
主権と人権の重大な侵害である拉致問題について、関係者が一体となって取り組んできた国際世論への喚起が実を結び、2014 年に国連が「人道に対する罪」と認めました。
今後とも国際社会と連携しつつ断固たる措置を実施し、「特定失踪者」も含め全ての拉致被害者の救出に全力を尽くします。 - 政府拉致対策本部および警察・外務省も含めたオールジャパンで取り組み、国連人権委員会等にさらに働きかけるなど、関係機関・関係各国と連携しつつ、北朝鮮との直接交渉に向けて日本政府自ら打開策を見出すよう最大限の努力をしていきます。
日本維新の会
日本維新の会 基本政策 維新八策
- 「身を切る改革」と徹底した透明化・国会改革で、政治に信頼を取り戻す
- 減税と規制改革、日本をダイナミックに飛躍させる成長戦略
- 「チャレンジのためのセーフティネット」大胆な労働市場・社会保障制度改革
- 多様性を支える教育・社会政策、将来世代への徹底投資
- 強く靭やかに国土と国民を守る危機管理改革
- 中央集権の限界を突破する、地方分権と地方の自立
- 現実に立脚し、世界に貢献する外交・安全保障
- 憲法改正に正面から挑み、時代に適した「今の憲法」へ
印象
完全な左傾化で、共産党と一体化した立憲民主党からこぼれる中道層の表狙い政策で野党第1党を狙う。
日本共産党 (カラーバージョン、56ページ)
なにより、いのち。ぶれずに、つらぬく
自公政権を終わりにして、政権交代で、命を守る政治を
四つのチェンジで自公政権にかわる 新しい政治を
- 日本共産党の新経済提言――コロナ危機を乗り越え、暮らしに安心と希望を
- 地球の未来を守る政治への転換─気候危機を打開する日本共産党の2030戦略
- ジェンダー平等社会の実現、多様性と個人の尊厳を大切にする政治への転換
- 憲法9条を生かした外交への転換で、平和な日本とアジアをつくる
印象
アメリカ支配からの脱却、中国とは話し合い + 人権、金持ち攻撃
国民民主党(カラーバージョン、12ページ)
- 「積極財政」に転換
- 「給料が上がる経済」を実現
- 「人づくり」こそ国づくり
- 国民と国土を「危機から守る」
- 「正直な政治」をつらぬく
印象
庶民からの目線としては分かりやすい、かつ「教育国債」の発行を日銀の国債一部永久保有することによって財源確保。
総括
立憲民主党、共産党は政策説明が長すぎて読む気にすらならない。
他政党は割と分かりやすくはっきりとした形で提供されているが、どの党も具体的な「エネルギー政策」、「産業振興の分野」(一部、農林水産業というのはあるものの)への投資についての具体性が乏しい。
個人的にはやはりこの選挙で重要なポイントとしては上記の部分をハッキリと政策で打ち出して、今後の日本の国としての稼ぎ方の未来を明確に打ち出して欲しいところです。
やはり投票する側としては政策をよく比較しながら「言っていることよりも、やっていることがその人の本質。」ということを考えて「政党の存在意義」を見極めることが重要ではないでしょうか?