「Aエアパス(AAirpass)」と呼ばれるチケットをご存知でしょうか?
今週は、アメリカMiami在住のクライアントさんからのご要望で、グァム島のリゾートホテルで個別コンサルティングに取り組ませて頂いております。
ここにくる為に利用したのは、アメリカのユナイテッド航空。
ANAのマイレージを利用してきたので費用は掛かっていないのですが、なぜか中部国際空港でのチェックインカウンター等のランドオペレーションは、JALの社員が担当。
しかも機内では、映画もアルコール類もすべて別会計!
カードで支払わないとソフトドリンク以外は、一切サービスなし(笑)
まるでLCC航空です。
なんとなく、厳しい航空会社運営の現実を垣間見てしまいました。
一時期、日本人に人気のあったサイパン島は、デルタ航空の撤退などでマーケットが縮小。
現在はLCCの航空会社が運行するのみ。
グァム島もデルタ航空が撤退し、現在はユナイテッド航空がANAとのコードシェア便で運行。
アメリカの航空会社は競合が激しく、コスト競争とサービスの向上の板挟みに常にさらされている。まさに弱肉強食の世界です。
アメリカン航空は何度も合併や倒産を経ていますが、1981年に資金繰りが悪化した時、コストを大幅に削減し、金利の掛からないお金でキャッシュフローをよくする為に考え出されたのが「Aチケット」です。
「Aチケット」とは、生涯ファーストクラス乗り放題のチケットで、一人25万ドル(当時の為替レートで約5500万円)の商品。
1994年の販売終了までに、28人がAエアパスを購入しました。
当初の思惑とは違って、ファーストクラス乗り放題チケットを購入した顧客は、想定以上に利用を繰り返しました。
Aエアパスを1万回も利用して、生涯乗り放題だったはずだったのに無効にされた人もいました。
年間200万マイル近く飛行機を利用して、友人とのランチのためだけにロンドンやパリに出掛けた人もいたそうです。
Aエアパスが無効にされたある人は、アメリカン航空を利用しなくなったといいます。
そして現在、頻繁に利用する航空会社はユナイテッド航空らしい。
現在のアメリカ系で一馬身出ているのは、デルタ航空。
2020年、アメリカ系の航空会社も再編成の波が押し寄せているようです。
このアメリカン航空の失敗は、規模が違えど、あなたの会社にも起こりうる可能性がある失敗かもしれませんね。
新しい商品やサービスをローンチする際には、時には良い意味で、時には悪い意味で、想定外のことが起きる可能性がありますね。
だけど、新しい商品やサービスにチャレンジし続けることが、やっぱり会社には大切ですね。
あなたは今年、会社として何にチャレンジしますか?