相変わらず政治の動きとビジネスの動きには、大きなスピードのギャップがありますね。
経産省審議会が次世代大型原発「30年代運転」と発表しました。
安全性を高めた最新の大型原発の商業運転を2030年代に始めるらしく、政府は現時点で原発の新設や建て替えを想定していないとしているらしいのですが、2035年にはEV普及率を目指す現政権としてはスケジュール感がでたらめですね(笑)
日本自動車工業会の発表によると国内で400万台のEVを普及させようとしたら、現在の原発レベルの発電量で最低10基、火力発電であれば最低でも20基の発電能力が必要になるということ。
さすが、検討が得意な首相だけありますね。
しかも、日本の技術が世界でも一番進んでいるといわれている小型モジュール炉(SMR)分野。
小型で安全性が高いとされる原発は、技術と経済性が十分かを判断するための実証炉を40年代に運転するという、御公家様的な悠長な時間軸でものを考えていらっしゃるようです。
しかし、社長が考えなければいけないことは、この発表のどの部分がビジネスに役立つかということ。
現在、EV100%を発表している自動車メーカーで真剣に邁進しているのは、年間販売台数が10万台から50万台規模のジャガーやボルボのような弱小メーカーだけ。
この規模のラグジュアリーメーカーは、既存の内燃機関では技術開発でトヨタに勝つこともできず、ブランドの面でも中途半端な差別化になっているので、EVという市場で生き残る可能性は高いかもしれません。
しかし、ホンダなどは年間500万台の販売量をすべてEV車に切り替えてしまったら、会社規模を現在の半分程度に縮小することになります。
ホンダは、どこまで真剣にEV化100%に取り組むのかが見所です。
中小企業としては、政府がこれからジャブジャブとEVインフレ補助金を出してきますので、EVスタンド建設やメンテナンスという分野ではビジネスチャンスが間違いなく生まれます。
すでに弊社のクライアントさんでは、EV設置ビジネスの代理店化に取り組む会社も出てきていますよ!
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