営業社員1人に必要なコストの考え方と成果向上の秘訣

さて皆さん、営業社員を1人雇うとして、その人にかかる年間の費用は、いくらぐらいだと思いますか?
一般的に考えると、その社員に払う給料の約4倍ほどになります。

それは、給料の外にかかる費用として法定福利費、法定外福利費等があります。
この部分だけで、月額給与のおよそ1.8倍と考えてください。
法定福利費とは、会社負担の社会保険料等のことです。
法定外福利費は、いわゆる公的な会社負担以外の、住宅手当てや慶弔・災害見舞金等です。
その他、営業に関わる交通費や出張手当等その他経費をざっくりと見積もって、一人当たり約4倍だと考えると良いでしょう。

言い方を変えると、税込支給額が400万円の年収の社員を1人置くと言う事は、その人が売る営業で約1,600万円の粗利益が必要になると考えなくてはなりません。

人を増やせば売り上げが上がるか、と言う話がありますが、労働集約型の業種は確かにそういう面があります。
しかし、営業スタッフを増やせばそれだけ売り上げが増えて利益も増える、と言う単純な計算が成り立つ会社ばかりではない事は、おわかりいただけると思います。
ですから、社員を採用するかどうか考えたとき、単純に支出が給与の約4倍増えるものとして検討することが大切です。

では、そんな営業社員の営業の質を高めるには、どうすればよいでしょうか。

新人の営業社員が入ってきたときなど、いくら営業の質を高めようとしても、場数が少ないので簡単にはいきません。
顧客への訪問、電話、お礼状の送付等を通して顧客との接触回数を増やしていくことで、いわば「量稽古」させることで質が高まります。
営業を効率化したいと考えるならば、量稽古を増やして、さらに質を高め、営業の腕を上げることが1番の近道です。
もっと言えば、質を高めるには量を増やすしかありません。

これが、竹田ランチェスターで言う「営業の方程式」です。

新しい営業社員が入ってきたとして、その質を高めようとなった時、何ができるか考えても結構難しいものです。
それなら、最初にお客をたくさん回り接触回数を増やしていくことで、経験を積んでいきましょう。
お客のことがわかるようになってきて、結果的に質が高まって売り上げが増えていくということです。

それなしには、知識だけを入れて質だけ高めようとしても、難しいのです。

出典
河辺よしろう『社長力講座』ぱる出版

ランチェスター戦略 経営実践塾
著者・出版
講演・コンサル実績
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