今注目されている「ワーケーション(Workation)」

コロナも一段落したかのように街に人がもどりつつありますが、さらなる感染者の増加が不安定な現在の状況に相変わらず影を落としていますね。

政府がさまざまな対策を補助金として下支えしてくれていますが、世界のワクチン開発も都市伝説の様相を呈してきていて、まだまだ先が見通せない状況です。

おそらく、このまま2020年を終えることになれば、来年の東京オリンピック開催は実現不可能になりますね。

先日も、うちで主催している経営者を対象としたコンサルティング型勉強会「ランチェスター経営戦略実践会」に、神奈川県立循環器呼吸器病センターの呼吸器内科で医長を務めておられる丹羽崇先生にお越しいただき、withコロナの現状とこれからの世界についてお話を頂きましたが、コロナの撲滅は現時点では不可能だとおっしゃっていました。

そもそも人類が完全に克服した疫病は数えるほどしかないのが現実で、「withコロナ」はあっても「afterコロナ」は期待できないというお話でした。

つまり「withコロナ」をどう生きるか?
ということがこれから私たちに課せられてた問題なのです。

そこで、今注目されているのが「ワーケーション(Workation)」。

リモートワークが一般化して「抵抗感」をなくしてしまったコロナのビジネスに与えた影響で、つまりそれは「オフィスの縮小時代の到来」というわけです。

先日、アメリカの企業の方とお話をしていた時に、コロナ禍でのアメリカ人のオフィスに対する考えを聞いてみたところ、意外とリモートワークよりもオフィスで仕事がしたいと考える会社や個人が多いということをお話されていました。

さすがに一般的に家の広いアメリカでも、ずっと家にいて仕事をするのは集中力と刺激に欠けてやり辛いようです。

そこで注目を集めているのが「ワーケーション(Workation)」なのです。

接客を伴う飲食店や小売業では難しい選択ですが、事務系の総務、経理業務の仕事や営業職などは、リモートワークによって場所に関係なく仕事ができる環境になってきました。
今回のコロナ禍で、リモートワークに抵抗感が減ったことも、働き方の選択肢が広がるきっかけになりました。

「仕事(Work)」と「休暇(Vacation)」を兼用したリゾートのスタイルで、日本でも環境省が訪日外国人客の減少を下支えする新たな旅行需要として、ワーケーションの普及を目指しており、全国34カ所の国立公園や温泉地などが、リモートワークがしやすい環境整備への助成を発表しています。

今までは、仕事と休暇を分けて考えていたのがリモートワークの働き方が定着すれば、リゾート地で仕事と休暇を両立させることも可能になり一石二鳥だということです。

欧米ではコロナ前からワーケーションが行われているが、日本でも新型コロナを転機として、ワーケーションが企業の福利厚生、休暇制度としても本格的に組み込まれていく可能性が大です。

例えば、自然豊かな環境の中にあるスペイン・カナリア諸島のテネリフェ島にある「Coworking in the Sun」はワーケーション施設として運営されています。

テネリフェ島は、1年を通して温暖な気候が安定しおり、世界遺産にも登録されているテイデ火山や、マリンレジャーが楽しめるビーチやテーマパークもあるため、スペイン本土からの他にも、英国、ドイツ、フランスから家族連れで長期休暇を楽しむリゾート地として人気が高いエリアです。

ここでは、リゾート地の中にあるコワーキングオフィスが主体の施設で、高速のネット回線、20席の共用デスク、ビデオ会議に対応した防音対応の個室ブース、ミーティングやセミナーも開催できる会議室が完備されているそうです。

その他にも、各種レジャーを楽しむためのオプショナルツアーの紹介やスペイン語のレッスン講座、他の旅行者との交流ができるバーベキューイベントなども定期的に開催しているのが、「仕事のみ」を目的とした都会のコワーキングオフィスとの大きな違いです。

フラメンコ、ヨガ、サルサ、ビーチバレーなどが無料で受けられて、サーフィン、ダイビング、パラグライディング、マウンテンバイク、ハイキング、トレッキングなど有料で受けられるアクティビティも多数あります。

日数を決めて申し込む段階で様々なアクティビティの申込をするようになっていて、仕事をしに行くというより雰囲気としてはバカンスに出掛けるワクワク感の方が大きい感じです。

どこか近隣のホテルなどに滞在しながら仕事をして、そこで世界中の仲間と出会い色々なレジャーが楽しめるように設計されています。
周りには1週間二人の滞在で3万円くらいの宿泊施設もあり割安に滞在できますね。

Coworking in the Sunの料金体系

  • 1日の利用……… 15ユーロ+税7%(約2,000円)
  • 1週間の利用…… 49ユーロ+税7%(約6,300円)
  • 4週間の利用……149ユーロ+税7%(約19,200円)
  • 12週間の利用……349ユーロ+税7%(約44,800円)

Coworking in the Sun

現地の自然環境と施設の紹介映像

ホテルに滞在するだけだと、なかなか人との出会いは少ないものですが、意外と安くて、これくらいの値段で友達が作れて滞在時間を楽しめるのはメリットがありますね。

日本でも沖縄や北海道をはじめ全国でこういった施設が増えるといいですね。
ビジネスとしても面白いかもしれませんね。

(参照:JNEWS.COM

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