なぜ、お客様は自分の会社と取引する必要があるのか?
現在、皆さんの会社が何年も経営してきている会社であれば、どこかに強さというものが必ずあります。
中小企業の場合、意外とこの自社の強さを知らないことにびっくりさせられるときがあります。
この自社の強さの元になることは、そもそもなぜ、お客様は皆さんの会社から商品を買ったりサービスを受けたりしているかという事です。
当然、日々の営業努力で皆さんの会社に金銭という対価を払って商品やサービスと引き換えにしてきたのですが、少なくともお金を支払うことに今まで価値を感じてきた理由というものがあるはずなのです。
言い方を変えれば、それは何かを期待して皆さんの会社の商品やサービスを利用しているとも言えます。
「なぜ、お客様は自分の会社と取引をする必要があるのか?」
ということを考えてみたことはありますか。
たとえば、皆さんの会社と付き合うと何か便利なことがあるとか、他では買えない商品が揃うとか、普段から小回りの利くサービスをしてくれるとか、何かしらお客様の要望や希望を満たしているわけです。
しかし、ここに気が付いていない、というよりもここを考えようとしない会社が世の中にはとても多いのです。
この、「なぜお客様が買ってくれるのか」の対岸にあるのが「なぜお客様は買ってくれないのか」ということです。
もし、あなたの会社の売り上げが思うように上がらない状態だとすれば、この「なぜ買ってくれないのか」ということを真剣に考えてみるべきでしょう。
「買ってやっている」と思う社長には「なぜ買ってくれないのか」はわからない
実はこの発想が簡単にできない社長には共通点があります。
それは社長が自分自身、もしくは会社で何かを買ったりするときに「買ってやっている!」という考え方をする人です。
よくある「うちはお前の会社から買ってやっているんだから」という発言を躊躇わずにしてしまうような経営者だということです。
「買ってやっているんだから、こちらの希望を100%聞くべきだ」的な態度をとる経営者は、死んでも「なぜお客様が自分のところでは買ってくれないのか」という本質的なところにはたどり着くことはできません。
そういった会社は往々にして販売不振で、「買わないのは自社製品の良さがわからない購入者がバカなのだ」というような自分勝手な理論を振りかざして倒産していってしまうのです。
出典:河辺よしろう:『小さな会社が利益3倍!10倍!逆転の法則』
ソフトバンク・クリエイティブ株式会社