さて、人間には様々な性格の持ち主がいるため、もちろん社長さんにもいろんな人がいます。
誰から見ても人格者と呼ばれるような立派な人や、 逆にちょっとどうかなという性格の方もいらっしゃいます。
では人格の向上は、経営者にとって1番に優先すべきことであるのでしょうか。
- 正しい
- 正しくない
皆様はどう思われますか。
実は正解は2になります。
経営者がまず取り組まなければいけないのは、自社の事業領域での商品の研究、販売する地域での地域戦略、 そして誰に売るかという商品/サービス創り、そしてどんな業界や客層に販売するかを決めることです。
そして、その上に営業方法、顧客維持、組織、教育方法、資金、リーダーシップ 、販売戦術、生産技術など、取り組むべきたくさんの項目があります。
まずは、どんな経営者でも、経営に直接関係するこういった部分で「社長力」 を上げて、そのあと人格の向上や道徳へと移ります。
人格の向上には20年も30年もかかりますから、 とても長い期間が必要です。
これを逆にして人格面を先にすると、 経営に直接関係するところがおろそかになって弱くなっていきます。
こういう人に限って「 経営理念、経営理念」 と言います。
決算書が“ボロ” のくせに経営理念を表に出しすぎる人は、 ますます業績が悪くなっていきます。
ありがたいことを口にするわりに決算書の中身がダメでは「社長力」 があるとは言えません。
会社をちゃんとマネジメント出来ていないのに、地域貢献に精を出すのも同じです。
社長は、取り組むべき優先順位を間違ってはいけないのです。
出典
河辺 よしろう『社長力講座』ぱる出版