経営において「効率を上げる」の意味で正しいものはどちらでしょうか?
- スピードを上げる
- 無駄を省く
現場における効率を上げることは、現在ある無駄を省くことになります。
例えば営業社員が無駄を省くとすると、とても簡略化して言えば「お得様ばかりを相手にしない」ということです。
売れない営業社員ほどいつも買ってくれるお客さんとばかりつきあっていて、新しいお客作りに時間を使いません。
ということで、答えは「2.無駄を省く」です。
売れる営業社員は「付き合う人」と「付き合わない人」を決めています。
もちろん「これ以上ダメだ」と思ったらそれ以上いかないですし、いわゆる「見込客」も見極めがしっかりできているわけです。
無駄を省くために導入したITが無駄になった、というのはよくある話です。
目的と手段がごちゃごちゃになり、本来の目的に結びつかないメールを打つのに一生懸命になったり、報告書の作成に多くの時間を費やしたりしてしまいます。
営業の仕事は、
「お客さんとコミュニケーションをとるか」「社内業務をやるか」「移動するか」
大きく分けてこの三つしかありません。
中小企業に多いのは、この中の「社内業務」です。
上司がろくに読んですらいない営業報告書を作るのに、一日の大半を費やすという笑えない話もありますし、結論のでない会議を延々続ける会社もたくさんあります。
大企業では会議の無駄に省けるよう、時間を短縮するために立ったままやることもあるそうです。
一般的に会社大きくなればなるほど、報告書類が増えたり、会議が増えたり、無駄が多くなる傾向があります。
そこには、効率を上げる工夫は必ず必要になってきます。
出典
河辺よしろう著『社長力講座』ぱる出版