顧客の行動

商品開発をするとき、あなたは、どちらがお客さんだと考えますか?

  1. 「やりたいんだけど、やってないんだよね」
  2. 「やりたいけど、手段がないんだよね。探しているけど、見つからないんだよね」

顧客の行動

1と2の違いは、何かを探している時に“行動”が伴っているかどうかです。
「やりたいけど、やってない人」を対象に考えて、どんな商品を提案しても、本当に買ってくれるかどうか分かりません。
ですので答えは2の、「やりたいけど、手段がないんだよね。探しているけど、見つからないんだよね」です。

やってみたけどダメだったとか、探してみたけどダメだった、という人を商品開発の顧客対象にすることが賢明です。

例えば、英会話をマスターしたいという人がいるとします。
英語を喋ることができない10人に英会話をマスターしたいかどうか聞いてみると、素直な人なら10人は手を挙げるでしょう。
この時出来の悪いコンサルタントは「ほら社長、ニーズがありますよ。英会話をやりましょう」と言い出します。
これはアンケートで何が欲しいか聞くことと同じなのです。

英会話なら、学びたいという人が、これまで英会話学校に通っていたとか、英語のCDを聴き続けていたとか、あるいは本屋さんで共催を探したとか、そうした行動を取ったかどうかが重要になってくるわけです。
そこまで聞いて初めて商品開発に活かせるレベルになってきます。

顧客が欲しいと言ったそのままの開発をしていたら、Apple社の iPhoneは生まれていなかったでしょう。
スティーブジョブズは、顧客が明確にイメージできていなかった新しい通信端末の価値を提供したのです。

出典
河辺 よしろう著『社長力講座』ぱる出版

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