日本の産業構造が、グローバル化とインターネット、SNSの普及で大きく変化してきていますね。
巷でパート社員の女性が減っている理由も、今までと違って、自宅に居ながらにしてSNSやネットで稼ぐことがとても身近になってきているからということも無関係ではないでしょうね。
日本では小規模小売店の数が約100万店舗ありますが、1980年代には200万件の店舗があったことと比較すると、その数は半減しています。
大規模量販店やeコマースの台頭により、従業員が数名規模の小売店が存続できなくなっていることは、日本の経済にとって、いったいこれからどんな影響が出てくるのでしょうか?
卸小売店舗(個人事業)の推移
- 1991年……114.0万件
- 1997年…… 91.1万件
- 2002年…… 78.8万件
- 2007年…… 63.3万件
- 2014年…… 46.4万件
- 2016年…… 43.2万件
※出所:経済産業省「商業統計」
その一方で、前述のように個人が無店舗で物販を手掛けることは難しくない時代になっています。
ヤフオクやメルカリを利用すれば、誰でも簡単に商品を販売できるし、Amazonマーケットプレイスに出店して、より本格的な物販ビジネスを行う副業者もとても増えています。
彼らは国内だけではなく「越境EC」というカテゴリーを生み出し、海外のアマゾンやe-bayなどを活用した商取引を活発にしています。
個人でも、月に数千万円を売り上げることも、現実的になってきている時代です。
多様なルートから希少な商品を調達して、高値で売却する転売方式のビジネスを展開している人のことを、海外では「Reseller(リセラー)」と呼びます。
従来の小売業(Retailer:リテイラー)も、仕入れた商品を再販する形態に違いはないのですが、消費者が希望の商品を購入するためのルートは多様化しているため、個人のリセラーが稼げるチャンスがインターネットによって広がっています。
小売価格は需要と供給のバランスによって決まるため、新品と中古品を含めた転売ビジネスは活況になっていて、それは小物から自動車、住宅まで幅広い範囲に広がっているのです。
中小企業の現場では、人が採用できずに成長戦略が描けず苦労しているところも少なくありませんが、働く側にとっては「雇われない」もしくは「副業をして会社にだけ依存しない」生き方が、とても自由にできる社会になってきました。
派遣事業を政治家として推し進めてきて今や派遣会社の社長に収まっている竹中平蔵氏のいう「働き方の多様化」とは、彼の言っているものとはまったく異なり、皮肉にもアナログの派遣事業ではなく「ネットの中」で実現しつつあります。
外国人労働者、派遣社員の増加によって、日本人の給与は韓国にも抜かれて世界第22位。
そうなってくると、ますます副業としての「ネット販売 リテイラー」ビジネスの規模が膨らんでくることは、想像に難くないですね。
会社員の皆さん、副業は長寿時代には「必須」になります!